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2009年4月

新緑に抱かれる その4

 「ささやき窯 楽友」工房に来てくださるお客さんを真っ先に出迎えるのは、入口にあるトキワマンサクや樫、ヤマボウシなどの樹です。今朝も朝陽を受けて気持ちよさそうに揺れていました。私が自作した看板も元気よく立っています。茶色の看板、緑樹、そして奥に建つ工房。私は道路側から見るこの構図を結構気に入っています。

 工房内から格子の窓越しに見る庭も私は大好きです。窓枠という額縁の中で、庭の緑樹が絵画のように見えるからです。さあ今日も一日、工房での仕事に励むぞ、という気持ちにさせてくれます。

good入口

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good朝の工房

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good工房入口

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good工房内から窓越しに緑樹を見る

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新緑に抱かれる工房 その3

 花壇の花も可憐に咲き競っています。

寒さに耐えてきたパンジーも、ミヤコワスレも、ボタンも朝のやや肌寒さの中で凜としています。

 ささやき窯楽友工房を彩る素晴らしい演出者たちです。

彼らは今日の午後に体験陶芸に来てくださった7人の皆さんや、突然の訪問客7人の方々を優しく出迎えてくれました。なくてはならない貴重な存在です。手入れが大変ですが。

goodベランダから見下ろす  小さな花壇が点在しています。

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goodクリックすると拡大写真になります  

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新緑に抱かれる工房 その2

 最近茶畑との境界にある垣根(山茶花)を思い切ってバッサリと枝払いをしました。徒長した枝をほとんど切ってしまったので、見える見える。新緑の茶畑が。まるで私の家の庭のようで嬉しくなってきます。朝陽を受けてみずみずしい新芽がキラキラと光っていました。気持ちが豊かになる朝でした。

good 工房前のレンガ敷きガーデンとすっきりした垣根

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good垣根越しに見える茶畑

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good輝く茶葉

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新緑に抱かれる工房 その1

 カーテンを開けると朝陽に光る庭の新緑に一瞬感動してしまいました。日の光ともえぎ色の葉が庭を彩ってくれていたのです。見慣れた庭なのに、とても新鮮な気持ちで眠い目をこすりながらシャッターを押していました。

 何回かに分け、今朝撮影した新緑に抱かれる「ささやき窯 楽友」の庭や工房をご紹介します。

good居間のカーテンを開けると

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good「ほっと一息ルーム」と名付けたログハウス

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good淡緑色の外壁の工房

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言葉のたわごと

永久(えいきゅう)と言うもいいが、永久(とわ)なる響きはもっといい

なんともいえないと表現すべきところを、えならずと言ってみたい

誘(さそ)うはうさんくさいが、誘(いざな)うと言ったほうが洒落ている

縁(えん)とは不思議なモノ、縁(えにし)は見えざる糸の絡み合い

晴れ渡った夜明けは気持ちがいい 朝ぼらけはもっと清々しい

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消えた卵

卵が消えた。

クークグッググーー

朝、芝生の雑草取りをしていたら山鳩の鳴き声が聞こえてきた。

どこか悲しそうな鳴き声に思えた。

私は立ち上がって蝦夷松(えぞまつ)内の巣を見た。抱卵しているはずの山鳩がいない。

柵に足をかけて巣を覗く。

数日前に確認した2個の卵がなくなっていた。

夜間から朝方にかけて抱卵していたであろう雌に何かあったのだろうか。蛇に襲われたのだろうか。それとも猫か?

 山鳩は夕方になっても帰巣しなかった。主のいなくなった巣が雨に打たれていた。

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至福の一日

月曜定休日ですが、今日は特別開講しました。11人が体験陶芸に来たからです。女性10人、男性は1人。ほとんどが"アラフォー"です。「みなさんアラフォー?」と問うと、「・・・?」

省略語を忌み嫌う私なのに、何気なく使ってみたら、皆さんおわかりにならなかったみたい。「シュウカツ」とか「リカツ・コンカツ」など、省略意味不明語氾濫の時代。やめましょうよ、こんな言葉の使い方は。

ほとんどが40代の皆さんは元気いっぱいです。手も器用に動かしながらも口もよく動きました。3人がマグカップ作りを。1人はコーヒーカップ&ソーサーを。2人は飯茶碗を。4人は中鉢を。そして1人が桜の花びら風の大きめの皿を作りました。陶芸体験のない方達ばかりでしたがとても素敵な出来栄えです。

 日頃当「ささやき窯 楽友」に通っている会員の木村さんが作陶指導のお手伝いに来てくれました。妻もマグカップ作りの指導を担当しました。感謝します。

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作陶後は春うららかな陽光差し入る庭で昼食会です。

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そして、家山の喫茶処「お茶ぼっこ」に皆さんを案内しました。店主のひのおやじさんは大慌てだったようですが、いつもながらの温かいおもてなしでした。そして手作りの藤蔓で編んだ篭(かご)や流木で作った一輪挿しをご婦人方に気前よくプレゼントしてくれました。

一つの篭をめぐってじゃんけん争奪戦が始まりました

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この日の締めくくりは、家山の繁華街まで出て、有名人も買いに来るという名物「たいやき」の買い込みです。

帰りの車内で一人の婦人が言いました。

「ああ、明日からまた現実に戻っちゃうなぁ!」

彼女にとって、楽友での陶芸体験、庭での昼食会、お茶ぼっこでのひと時は、きっと非日常の夢のような時間だったのかも知れません。

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続報ー山鳩の卵

庭木の蝦夷松(そぞまつ)に巣を作り、卵を抱いている山鳩の続報です。

山鳩は巣から離れることなく終日卵をあたためています。いったい何個の卵を抱えているのか見たくても出来ません。ところが今日、そのチャンスがありました。

 芝生の雑草取りをしていると、パタパタという音をたてて私の頭上を通り過ぎていく鳥がいました。巣から飛び立った山鳩です。工房の屋根を越えて行ってしまいました。

 今ぞとばかりに急いでカメラを持ち出し、柵の上に足を乗せて巣の中を覗き込みました。卵は2個です。シャッターを切ろうとしたとき、鳩が戻ってきて蝦夷松の上を旋回した後、屋根の上に止まり心配そうに見下ろしています。私は数枚写真を撮ってからその場から離れました。鳩はさっそく巣に移って何やら点検しています。すぐには卵を抱こうとしません。私が枝をかき分けて巣を覗いたものだから落ち着かないのでしょう。敏感になっている鳩さんをいじめるようなことをして悪いことをしたなと思いました。以後は雛が無事に生まれることを祈ることにします。

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老犬なれど

 「コタ!コター!ご飯だよ~!」

耳をピンと立て、小首を傾げる。"ごはん"なる音に敏感に反応する。そして、ダンスをするようにぐるぐると回りながら私に近寄る。最大の喜びの表現である。

フローリングの床で滑りやすいせいもあるが、最近は回転中に滑って転ぶことがある。

わずか10数㎝の段差の飛び降りも、飛び移りもできなくなった。

以前(昨年10月27日)、私は「物言わぬ窓辺の哲学者と動く訪問者感知センサー」と題したブログを書いた。その時は確かに高感度のセンサーで訪問者が来る度に知らせてくれた。ところがこの頃は感度が鈍っている。

愛犬「コタロー(ポメラニアンという小型犬)」は既に12歳になる。老犬になってしまったが、相変わらず愛くるしい。

私は彼を抱き上げる度に、彼に話しかける。

「コタの瞳は本当に汚れがないよなあ。何にも欲がないもんな。食べる事、遊ぶことぐらいだもんね。」

するとコタは、丸い黒い瞳で私をみつめる。

notes 膝に乗るのが大好きな老犬コタロー(孫の小さな膝にもすぐに乗っかるのです)

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名古屋人ふたたび

 昨日の雨がうそのように上がり、空気中の塵などが洗い流されてとても爽やかな日和でした。「私雨女なの・・・」と言っていた名古屋の松野さんでしたが、空気の乾燥し過ぎで火災が多い数日でしたから、「恵みの雨女」と私は彼女のことを名付けようと思います。

 遠方から新緑まぶしいお茶畑広がるこの地にやってきた4人の女性は、今日一日陽射しを一杯に浴びながら、蓬莱橋を楽しみ、旧東海道石畳で息切らせて過ごしたと伺いました。良かったですね。天候に恵まれて。

 昨日彼女達が電動ろくろで作った作品の削りが終えたので、私は、「作品の出来を見にいらっしゃい」と電話をかけました。

しばらくして工房に顔を出してくれました。彼女達は高台が削り出され、昨日作った時と比べ、ちょっと見栄えが良くなった自分の器を見て、口々に「良い、良い」と言っていました。ちょうど3人の会員が作品作りをしている最中だったためお相手することができず申し訳なかったのですが、ログハウスでゆっくりしていってもらいました。

大井川の花火大会がある8月10日にはまた陶芸をやりに来ますとおっしゃっていました。幾度も来てくれる松野さんだけでなく、従妹の絹恵さんもこの工房で陶芸をやる楽しみを感じてくれたのだと思い、とても嬉しくなりました。

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電動ろくろ君奮闘す

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今日、体験陶芸に訪れたのは名古屋の松野さん です。彼女は遠方にもかかわらず幾度となく「ささやき窯 楽友」に足を運んでくれる、当陶芸教室ファンのお一人です。最初は妹さんと、2度目はお友達と、3度目はご主人と、そして今回はお母様、叔母様、従妹と一緒に来てくれました。

従妹の絹恵さんとお母様の清美さんは電動ろくろで遊んでみたいと当初から考えていたようです。松野さんのお母様、勢紀子さんは夏向きの抹茶碗を作ろうと考えていました。松野さんは何を作ろうか迷っていました。しばしギャラリーに移って、私の作品を見ながら何を作ろうか構想を練った後、全員が電動ろくろで作ることになりました。とは言え、松野さんを除く3人は電動ろくろ初挑戦です。私は、みなさんお望みの器が出来上がるか、内心不安でした。でも2時間近くの間にコツをつかみ、それなりの器が仕上がったのですよ。あ~よかったぁ!

松野さんはというと、彼女も悪戦苦闘してました。海外出張でアフリカに旅たったご主人を見送られたばかりとあって、心穏やかならずだったのでしょう。電動ろくろで作ったとは思えぬような見事にゆがんだ器も作っていました。

5台ある電動ろくろの内4台が同時に動いたのはオープン以来初めてのことです。

奮闘したろくろ4兄弟もきっと満足したに違いありません。

4人の方々も楽しいひと時を送られたようで、満足して帰っていかれました。雨の中遠くからきていただき本当にありがとうございました。お土産にいただいた「豆福」を口に運びながら今ブログを書き終えたところです。

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「お茶ぼっこ」に嫁入り

家山の喫茶処「お茶ぼっこ」さんにお願いされていた抹茶碗を届けに行きました。注文をお受けしてから随分と日が過ぎてしまい、大変申し訳なく思いながら車を走らせました。本当は桜花盛りの前に・・・、という注文でしたのに。

9個の抹茶碗をお持ちし、その中から数個選んでもらうつもりでした。ところが、店主のひのおやじさんは7個も買い求めてくださいました。本焼きして窯から出したのが昨日ですから、7個の茶碗は1日だけ私の工房に居ただけで「お茶ぼっこ」さんに嫁入りしたのです。しばらくギャラリーに展示してから、とは思ったのですが。そうした私の心をひのおやじさんは読んでいたのでしょうか。「お茶ぼっこ(http://green.ap.teacup.com/7728/)」さんのブログに、

「(9個)全部欲しかったのですが、ギャラリーに展示するものがなくなると思い、2個だけお返ししました。」と書いてありました。

以前にも3個の抹茶碗を買って下さっているので、今回の分と合わせて10個になります。これらの器が、喫茶処「お茶ぼっこ」で抹茶を注文したお客さんの眼に触れ、掌に包まれることを思うとワクワクします。ひのおやじさんの心遣いに感謝です。それに、帰り際に手作りのベンチ風花台を頂いたことにも重ねて「ありがとうございました!」

「お茶ぼっこ」に嫁入りした抹茶碗

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ひのおやじさん、ブログ掲載用の写真撮影準備中

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お茶ぼっこ

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顔の見えない買い物

「その服誰に買ってもらったの?」

小学1年生の孫にそう問うと、

「パパがね、インターネットで買ってくれたんだよ。」

私は瞬間、妻と顔を見合わせていました。

今でこそ私も時々インターネットで買い物をするのですが、昭和25年生まれの私には、買い物は店に出向いてするものという意識がいまだに強くあります。

労せずして欲しいものをワンクリックで手に入れる。とても便利な世の中になりました。でも、売り手と買い手の生の会話は存在しません。もちろん表情も見ることができません。そんな時代を孫は生きていかなければなりません。ちょっと心配になってしまいました。

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茜襷に菅の笠

 会員さんの中に、茶農家の方が数人います。茶工場に勤めている方も。

今日来た会員さんの中にも茶農家の方がいて、次回は「5月中旬頃まで来れそうもない」と言っていました。

茶の新芽もこのところの暖かさでずいぶんと伸びています。ゴールデンウィーク中は特に忙しく、家族総出で茶摘、茶刈りをするそうです。

note ~野にも山にも若葉が茂る あれに見えるは茶摘じゃないか 茜襷(あかねたすき)に

  菅の笠~note

今では茜襷や菅の笠を身に着けて茶摘をする姿は、イベント時にしか見られなくなりました。もえ黄色に染まった茶畑の海に、紺絣(こんがすり)に茜色の襷をかけた茶娘があっちでも

こっちにも茶摘をしていたらどんなに華やかなことでしょう。

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気分転換

 昨日から2日間にわたって素焼きの器胎に釉薬を施していました。やっと終えた直後、バケツに肘が当たって釉薬がこぼれ出てしまいました。作業台から床から茶色の釉薬に覆われてしまったのです。ズボンにもぬめりのある釉薬が・・・、うう・・まずい。「覆水盆に返らず」。この格言がすぐに頭をよぎりました。でも、昨日瀬戸から届いたばかりの釉薬です。すぐにスポンジで吸い取り吸い取りして流れ出た釉薬の半分近くを回収しました。

「覆水時として盆に返る」いや、「覆水無理矢理盆に返す」といったところか。

 この後すぐに窯詰めをする予定でしたが、心中穏やかならずの状態になっていたので散歩に出ることにしました。1時間ほど早足で歩いてくれば気分転換になるはずです。西日に照らされた茶畑の中を歩くだけでも気分が晴れてきます。

 途中、やや広い草地に下りてみました。ワラビやゼンマイが幾本か出ていました。その健気な姿は、春の優しさそのもののように思いました。

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時の危うさを感じた日

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            時の危うさ

何故か今日、そんなことを思ってしまいました。

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山鳩再来 その2

 庭木に巣を作った山鳩のことを一昨日書きました。山鳩の写真を撮ろうと巣のある蝦夷松(えぞまつ)に近づくたびに飛翔してしまうのでなかなかできませんでしたが、やっと写せました。一羽は庭に舞い降りたところを、もう一羽は巣にいるところを撮影できました。しかし、私の足音で庭の一羽が飛び去ると同時に、巣の中の一羽も飛び立ってしまいました。朝の9時ころのことでした。山鳩は午後5時になっても帰巣しませんでした。昨日もそうです。私を警戒しているのかもしれません。きっと薄暗くなってから帰ってくるのでしょう。雛が生まれるまでそっとしといてあげましょう。

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山鳩再来

 工房の窓からふと庭を見ると、一羽の山鳩が口に小枝をくわえてキョロキョロしているのが目に入りました。そのうち蝦夷松に飛び移りました。そこにはもう一羽の山鳩がいました。巣を共同作業で作っていたのです。

 私は工房から出て静かに蝦夷松に近寄りました。その木の中ほどの枝の奥に半分ほど出来上がった巣がありました。私の気配を察した鳩たちは巣から飛び出して行ってしまいました。そういえば昨年の6月頃、蝦夷松の近くにある樫の木に巣を構え、卵を抱えている山鳩がいました。私は「ささやき窯 楽友」工房新築に合わせてやって来た「幸運をもたらす鳩」だと思ったものでした。

 再び山鳩がやってきて、我が家の庭の木で卵を産み、子育てをするのです。観察する楽しみがまたひとつ増えました。

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輝く目と心

 幼子の目と心が一つになって

 庭先の石の下にひそむ虫たちを探す

 手に持った紙コップに

 ダンゴムシがたまっていく

 あの子もこの子も眼を輝かせている

 

 幼子一の自然児がすばやくトカゲの子供を捕まえた

 歓声が上がる

 あの目もこの目もトカゲに釘付けだ

 四肢をくねらせ逃げようともがくトカゲを見て

 一人が言った

 

逃がしてあげようよ

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無の境地

正常だった耳が 老いとともに音を拾わなくなった

家族は勧めた

長いこと補聴器をつけるのをためらっていた

あるとき左耳に装着してみた

少しかつての耳を取り戻した

91になる老婆はちょっと欲が出た

右耳にも装着したいと医者に申し出た

でも考え直した

これだけで十分なのだと

朝目覚めると感謝する 

ああ、わしゃあまたこうして息をしている

お日様も桜もまた見ることができる

それだけで充分なのだと

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